スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

  • 2017.06.06 Tuesday
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

0

    第16回 クラブウルトラ68km

      2月9日、高知県 高知市 高知高校校門前 6時、快晴、気温0℃。

     僕の尊敬する走る空手マン、中野友喜先生が、四万十100kmやスパルタスロン246kmを目指す為に練習してきたコースが、これから走るコースになっている。
     第16回、僕は3度目の参加だ。主役は中野先生の空手部一同である。中学生は35km地点の須崎まで、高校生は68kmの第37番札所である岩本寺がゴールとなる。その他、空手部OBも含めて30人ほどが参加し、その内で、駅伝8人チームというのが初の試みとして、共に走ることになる。そこへお客さんとして、僕と千夏が加わるのだ。
     目標は口には出してはいなかったが、6時間以内、できれば5時間50分以内だ。このタイムで走ることができれば新記録が達成される。その記録保持者は、かつての走友、西村くんだ。西村くんは100kmウルトラマラソンで優勝をしている凄い奴。今回がダメでも挑んでやるぞ。

     6時37分に、千夏のスタートの合図で走り出した。国道56号線、中村街道へ出るまでは道がわかりにくいから、学生達が先導をしてくれる。この日のために、中野先生と共に走りこんできた子供達だ。OB達も今回は走り込んでいるみたいだ、身体が絞れていていつもとは様子が違ってみえた。ほとんどの人が僕のブログを読んでいて、僕の心臓を心配してくれた。
     1km6分のペースで3kmほど行くと国道56号線である中村街道に出た。例年のごとく、近くのガソリンスタンドのトイレに駆け込み、少し軽くする。
     トイレから出ると遥か彼方に少しずつばらけようとする集団が見えていた。心臓を労わり、呼吸が上がりすぎないようなペースで追いかけた。当然、優勝を目指して。千夏も中野先生よりも先の完走を目指していた。無理だと思うが、モチベーションを持って走っていれば、彼女の記録、6時間54分は更新できる。
     追いつくと、その千夏と先生は、ゆっくり併走していた。更に先を走る8人の学生達を後ろから追い抜くと、「速い! カッコいい! お尻がプリンプリン」と、感激してくれた。その中の5人が伴走する自転車を伴って、必死に追いすがってきた。激しい呼吸が少しずつ遠のいていく。何度も遠のくが、信号待ちで追いついてきてしまった。今までにない展開だ。これまでスタートした後はゴールまで、応援やサポートはほとんどされてはこなかった。しかし今回は、約2km置きで、父兄達が先まわりし、子供達にドリンクなどを手渡していた。これも、今までない展開だった。練習を積んだランナー達、それをサポート、応援する身内や仲間達だった。15回で一旦終わったクラブウルトラ。その2年後に、新たに今、スタートしたのだ。
     
     大きな交差点、信号待ちが長くなりそうだ。身体も温まり、ジャンパーを脱ぎ、配られたクラブウルトラのシャツを表にした。そうこうしていたら、子供達に混じって先生が追いついてきた。千夏の姿はなかった。今は、自身のペースで走っているのだな、と思った。
     四万十川よりも清流だ、と言われる仁淀川を渡る。朝霧に朝日が差し込み、川面がオレンジ色に染まる。その中を白い鷺が、一羽動きを止め、小魚に狙いを定めていた。
     風はなかった。凛とした静寂の高地を走っていた。道は少しずつ険しくなり、静かになってゆく。後ろの集団は、信号が少なくなってきたから、少し離れたようだ。オレンジ色に膨れ上がった杉花粉が、目鼻をくすぐる。中野先生はひどい花粉症だから、苦労しているのだろう。ぼくの手袋は既に、涙、鼻水、汗でグチョグチョだ。小さな峠の影では一面白く、霜に覆われていた。

     須崎市内へと向かう分かれ道で信号待ちをしていると、500mほど後ろに4人の集団が見えた。中野先生と3人の中学生のようだ。このペースだと須崎のゴールは9時30分、3時間以内で35kmを走った事になる。今年の生徒は立派なランナー達だ、最後までよく潰れなかったと思う。
     須崎、かわうそ道の駅を通過したのは9時40分、以前より5分遅かった。疲れは全くない。この先から更に険しい道となる。20km先の七子峠を、11時15分には越えたい。
     中野先生の奥さんが、車で追いかけてきた。千夏は少し遅れだしたようだ。先生との差は30分以上ありそうだ。しかし、ここから得意な登りがが続く、千夏がどのくらいまで追いつけるであろうか。

     45km地点、4時間経過、海抜10mの土佐久礼駅から、標高293mの七子峠への登り道。特別配慮、5時スタートと、1時スタートした4人に、断続的に追いついた。当然、ここは四国巡礼の道、様々な洋装の巡礼者を見かけた。その中には一人、日本一週する若者の姿があった。その風貌と匂いはまるで、チベットの巡礼者を彷彿させていた。
     七子峠に着くころ、20m前に襷を付けたランナーがいた。11時21分、七子峠から振り返ると太平洋の絶景が待っていた。スタートしてから4時間46分、53km地点である。予定を6分超えていた。残り15km、6時間を切る為には時速12kmでも無理だ。きっと、あの襷に追いつければ6時間なのだろうが、少しずつ離れてゆく。彼らは必死に逃げていた。500m置きに人が入れ替わっていた。襷の受け渡しは自由なのだ。
     岩本寺まで10kmの看板が見た。襷との差は200mと離れてしまった。残された時間は47分だった。前回は6時間が無理だな、と悟ってからは歩いてしまったが、今回は歩かないで走り通すことに決めていた。それでも心臓を労わりながら、呼吸が乱れない程度のベストを尽くそうとした。

     あぐり道の駅、残り3km。襷はすでに視界からは消えていた。一瞬、ランナーが後ろを振り返りながらコンビニへと姿を消した時は、こんな所にいたのか、「勝ったぞ」、とぬか喜びをしたが、それが襷を渡した後のナンナーだったのだ。それを知ったのはゴールした後だった。そうとは知らず、6時間は過ぎてしまったが、駅伝チームに勝ったきになっていた。
     結果、6時間4分、2位。駅伝チームが優勝。悔しい!

     中野先生が25分後に、千夏はやはり登りで差を縮めて、その15分後にゴールした。後から続々とゴールしてきた。高校生の子供達がほとんど7時間台で68kmを完走できていたことに驚いた。来年も開催するらしい。今度こそ6時間を切り、更に力を付けてくるであろう駅伝チームに勝ちたいと思う。


    0

      スポンサーサイト

      • 2017.06.06 Tuesday
      • -
      • 09:39
      • -
      • -
      • -
      • by スポンサードリンク

      0
        コメント
        コメントする








           
        この記事のトラックバックURL
        トラックバック

        profile

        links

        NHKおはよう日本に出演

        動画 YouTube     (2013 LA ULTRA THE HIGH 222km at RYOICHI SATO)            2013年、8月3日

        selected entries

        categories

        archives

        recent comment

        • 直視する勇気・貧困の世界
          マモー
        • みちのく津軽 ジャーニーラン200km
          佐藤
        • 直視する勇気・貧困の世界
          KAORI
        • スパルタスロン14回の記録
          チャンドラ佐藤
        • スパルタスロン14回の記録
          mu
        • 淀川100km
          TAKA
        • 直視する勇気・貧困の世界
          midori manaka
        • 直視する勇気・貧困の世界
          まりこ
        • 心室頻拍(不整脈源性右室心筋症)
          走り出したチャンドラ
        • 心室頻拍(不整脈源性右室心筋症)
          TAKA

        recent trackback

        recommend

        recommend

        search this site.

        others

        mobile

        qrcode

        powered

        無料ブログ作成サービス JUGEM

        PR