マナスル、ツームバレーの生き物たち

最低標高Arughat 606mから

最高標高Larkya La 5135mまで

 

働く動物と言えば

1000mくらいまでは水牛

3000mくらいまではラバ(働き者のロバと力持ちの馬の掛け合わせ)

5000mくらいまではゾ(獰猛で高地に強いヤクと穏やかな乳牛の掛け合わせ)

 

 

 

標高2000m付近の崖を横切る道である。

 

2年前にも歩いた記憶があった。

 

足元が悪い、道幅が15cmしかない緊張する上り下りする道だ。

 

その時、荷物を背負ったラバが足を滑らして谷に落ちてしまった。

 

まだ生きていたが、人間の手によって大きな石がラバの頭に落とされた。

 

即死だった。

 

荷物は人間が背負った。

 

ラバは苦しまずに死んだのだと思った。

 

今年も事件が起こってしまった。

 

それはラバ自ら生きることを辞めたのだった。

 

ラバは座り込んだまま動こうとしなかった。

 

人間がいくら鞭打っても、石を投げつけても、怒鳴っても動こうとはしない。

 

疲れ、恐怖、落胆、ラバは生きる望みを完全に失い、覚悟を決めているようだった。

 

荷を解いて人間が担いだ。

 

ラバは突然老け込んでしまったように見えた。

 

静かに目を閉じて首を地面に落とした。

 

僕は思った。

 

いつでも道はある。

 

その道を歩くのを辞めてしまうことは、歩く道がなくなるということは、生きることを辞めてしまうことなんだなと。

 

僕は後ろを振り返り、そして前を振り向いて歩き出した。

 

もっと、もっと前に行ってみたいと思った。

 

 

 

 

 


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    • 2018.05.08 Tuesday
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      NHKおはよう日本に出演

      動画 YouTube     (2013 LA ULTRA THE HIGH 222km at RYOICHI SATO)            2013年、8月3日

      著書 「なぜ走る」 佐藤良一

      購入先 http://docue.net/archives/event/ nazehashiru_shop

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